こぼれ茶葉拾い

本とかゲームとか諸々の備忘録

『あずまんが大王』- 自分の基礎の1つ

あずまんが大王電子書籍が出ましたね

先日発売されたよつばと最新巻の影響でにわかにトレンドがざわついていましたが、そのままの流れであずまんが大王電子書籍が発売されましたね。
個人的には「あ、出てなかったんだ!」くらいの気持ちだったので、よつばとを読み終えた際の興奮冷めやらぬといった気持ちに加え、各巻100円という値段もあり、つい全巻ポチってしまいました。

news.denfaminicogamer.jp

とはいえあずまんが大王は今回電子書籍化された古い方も、新装版も実物を全部持っているのである意味お布施的な感覚。なんとなく気が向いた時に読みやすいし電子版があってもいいかな、という気持ちもあったので気軽に買える値段なのは嬉しいですね。

ちなみに新装版では絵柄だけでなく漫画のオチ自体が変わってるものも結構あるので、新装版しか読んだことがない人はこれを機に古い方も読んでみると面白いと思います。

 

あずまんが大王との出会い

あずまんが大王(1)

21世紀の4コマ漫画は、ここから始まりました。

あずまんが大王といえば新装版の帯にもこう書かれている通り、空気系とか日常系の代表的作品なわけですが、自分がオタク的なものにハマるようになったきっかけになった作品でもありました。

もはや死語かと思いますが、いわゆる「萌え」に関心が芽生え始めた中学生の頃、女の子のキャラが前面に描かれた漫画を初めて買った時のタイトルがこれでした。
なんの情報でこの作品を知ったのだったかは全然思い出せないのですが、地元の駅近くにある書店の店頭に並べられていた4冊の大判サイズの漫画本を、ただ表紙に女の子が描かれているというだけで大変に緊張しながらレジに持っていったのをよく覚えています。普段そんなに使わない書店を選んでいた、というのも思春期過ぎて記憶に強く残っている。。。

当時はアニメ版も放送されていたようなのですが、あいにくと放送される局が映らなかったため、学校帰りにTUTAYAでレンタルする形で全話追いかけていたのも良い思い出。

全く褒められたことではないのですが、当時は学校の夏休みに野球部の練習をサボってひたすら家であずまんが大王を見ていたので、EDテーマを聞くとなんともいえないノスタルジーと、練習をサボっていた当時のいたたまれなさが湧き上がってきて、それから随分と経つ今でもEDテーマを聞くと絶妙にいやーな気持ちになります。そのためアニメを見返す時はEDを飛ばすか、音量を下げてしまいます(EDの絵も曲も好きなんですが)。

 

■TVアニメ版の独特な空気

あずまんが大王

個人的には原作もTVアニメ版もどちらも好きです。
アニメのBOXももちろん持っているのですが、今見返してみるとなんというかかなり独特なテンポ感と空気感を醸し出している作品だなあと感じるんですよね。

原作で「台詞がなく、絵の変化だけが何コマか続く」お話があったりするんですが、TVアニメ版でもそれを表現しようと想像以上のタメを作っているところがたまにあります。今見ると間延びしていると受け取られかねないのかな、と思う一方で、ゆるいBGMと、いい意味で気の抜ける演出の画作りが妙に記憶に残る。

大阪(春日歩)の夢の回なんか、原作も不思議な空気が流れていて面白いなーと思ったんですが、アニメを見た時は面白いのになんか不穏というか、夢ってこういう感覚になるよねっていう足元の不安定さみたいなものを感じました。

あとはアニメオリジナルの回が確かあったかと思うんですが、その回はなんとも言えず空気が生っぽい感じで見ていてしんみりしたんですよね。
元々原作が高校3年間を時間経過とともにきちんと描いているためか、読み進めていく内にキャラ同士の関係性や、周囲の環境についても変化を感じ取れるようになっているんですが、その回は割と後半の方に差し込まれていた記憶があります。

高校生活を季節になぞらえるなら「秋も深くなってきて、もう冬だなあ」くらいのタイミング。多分高校3年生になるかならないか辺りのエピソードだったかと思いますが、自分自身も学生生活に変化の兆しが見え始めて、受験だのなんだのとソワソワし始める頃合いに見ていたのでなんだか寂しい気持ちになったような覚えがあります。

フィクション作品のキャラクターに親近感を覚える、というのは思春期だったからこそよくあったのかもしれないですね。見知ったキャラ達ともゆくゆくはお別れのタイミングが来るんだなあ、というのを、アニメ作品という時間経過が感覚的に伝わってきやすい媒体から強く感じ取ってしまって、必要以上に感傷的になったこともあったような。

 

■好きなキャラの変わらなさ

そんなあずまんが大王ですが、自分の好きなキャラは今も昔もボンクラーズの3人。他のキャラももちろん好きで、大人になってから好感度が増したキャラも多くいるんですが、やっぱりあの3人(とも・大阪・神楽)が好きなのは時間が経っても変わりませんでした。

ともはよみとの掛け合いが好きで、特になんで同じ高校を受験したのかっていうエピソードが好きでした。
大阪の場合はちよちゃんと一緒に過ごしている時の空気感が好き。心があったまったり、大阪の将来が心配になったり……、まさかそのまま大人になるとは。
神楽はゆかり先生とのエピソードがどれも好きだけど、やっぱり外国人を助ける時の話が神楽の真っ直ぐさとゆかりの「こいつやべえ」感の両方を味わえて好き。

3人の中での1番というのはなく、キャラとしては大阪、人としては神楽、友達としてはともが、それぞれ好きな要素を持っていたので、こんなやつらが身近にいればなーとか考えながら学生生活を過ごしていた気がします。

そんな気持ちが若干強火になった状態で進学したこともあり、高校時代はちょっとメンタルをやったこともありますがもはや遠い過去。なんやかんやで今は元気に過ごせていますし結果オーライ。

振り返ってみるとあずまんが大王は未だに自分の根っこの部分にいるのを強く感じます。人格形成の一端となった作品、というのは人それぞれ様々あるかとは思いますが、自分にとってはその1つが間違いなく「あずまんが大王」である、と言わざるを得ません。

ちょっと大げさな話かもしれないですが「あずまんが大王」を書店で買わず、アニメをレンタルして見ることもなかったら全く別の人間になっていた気がします。同じくらい影響を受けたのが「Fate/stay night」なんですが、それについてもまた何かのタイミングで振り返ってみたいですね。